内科

このような場合は「内科」を受診

健康診断で異常を指摘された方

健康診断は生活習慣病や様々な病気を早期に発見・治療を始められる良い機会です。どこに相談してよいかわからない異常値も、説明させていただきます。

生活習慣病・高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・高尿酸血症(痛風)

生活習慣病はかつて成人病と呼ばれ、主に乱れた生活習慣(食生活、運動、飲酒、喫煙など)から発生するといわれ、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)などが含まれます。

生活習慣病から来る疾患

動脈硬化が原因で起こる疾患である、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症、大動脈瘤など。

当院の治療方針

狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など動脈硬化が原因で起こる病気は、「予防すること」が最も大切であると考えています。高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、喫煙など「生活習慣病」をきちんと管理することで動脈硬化の進行を少しでも遅らせることができます。まず食事、運動、禁煙など生活習慣の改善を目指し、必要に応じて内服による治療を行います。

腹部・消化器症状

食欲不振、腹痛、嘔吐、下痢、便秘など様々な症状につき、相談させていただきます。クリニック内で行うことができる検査も多く、漢方的診断も可能です。
内視鏡検査など引き続き検査が必要な場合、休日でも対応可能な近隣施設を紹介させていただきます。

骨粗鬆症

骨粗鬆症(骨粗しょう症)が原因の骨折

骨粗しょう症が原因の骨折の代表としては、脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨近位端骨折といった、股関節や背骨の骨折、手首や腕の付け根の骨折があります。これらの骨折は日常生活で必要な動きが困難になるだけでなく、場合によっては寝たきりになってしまうことがあります。

骨粗鬆症(骨粗しょう症)の予防と実際の治療について

骨粗鬆症の予防方法としては、食事療法や運動療法があり、実際に骨粗鬆症になってしまった場合にはこれに加えて投薬での治療があります。

当院では、骨密度の測定、血液検査での栄養状態の確認などを行い、現状のお身体の状態に合わせて治療を選択していきます。

また、当院には経験豊富な理学療法士も在籍しておりますので、骨折を予防するための動作の指導や、運動をすることで骨の状態を改善する目的での運動療法も行っています。

睡眠時無呼吸症候群

寝ているときにいびきをかいていると周りの方に指摘されたことはありませんか?
また「日中に強い眠気と疲労を感じる」など、もしかしたら睡眠時無呼吸症候群かもしれません。

睡眠時無呼吸症候群の種類と原因

睡眠時無呼吸症候群は大きく以下の2種類に分類されます。

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、空気の通り道が狭くなり、気流が停止することで無呼吸になる病気です。閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)になる原因の1つは肥満です。

中枢性睡眠時無呼吸(CSA)
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)のように上気道が部分的に、または完全に閉塞して呼吸が制限されるのとは異なり、CSAの患者さんは中枢神経系に障害が生じています。そのため、脳の呼吸中枢で呼吸抑制が生じたり、吸気を促す信号が適切な関連部位へと伝達されなくなります。睡眠中に呼吸が止まってしまうのは、空気の通り道である気道が塞がってしまうからです。

睡眠時無呼吸症候群の治療の流れ

当院では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断を行うために、簡易型PSG検査(ポリソムノグラフィー)を導入しています。
AHIは無呼吸・低呼吸指数といい、AHIが5以上かつ日中の過眠などの症状を伴うと睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

CPAP治療

CPAP治療は経鼻的持続陽圧呼吸療法といい、 鼻にマスクを装着して、一晩中一定の気圧の空気を患者の気道に送り込むことで、寝ている間の無呼吸を防止する治療法です。質の高い睡眠が可能になり、日中の疲労感や頭痛、集中力の低下などの症状を改善することができます。

当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせて、最適なマスクの選択や風圧の調整など、細かな設定を行っております。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

タバコの煙を長期間吸いこんで生じた肺の炎症性疾患であり、一番多い原因はタバコによるものです。喫煙者の15-20%がCOPDを発症します。また進行すると、気管支の奥にある肺胞が破壊され、「肺気腫」という状態になります。肺気腫になると酸素の取り込みや二酸化炭素の排出がさらに低下します。

さらに重度の状態になりますと在宅酸素療法(HOT)が必要になることもあります。肺機能の低下を防ぐ意味でもCOPDの早期発見、早期治療は大切です。呼吸困難が強くなった時には、早めに受診しましょう。

COPDの急性増悪の危険性

COPDの患者様が気道の感染症に罹ると、突然、日常生活に支障を来すような異常な息切れを来すことがあります。これを「COPDの急性増悪」といいます。COPDの急性増悪は入院が必要な状態です。このCOPDの急性増悪が問題となる2点目です。

COPDの患者様は肺がんになりやすい

COPDの患者様の3つ目の問題点は「COPDの患者様は肺がんになりやすい」ということです。肺がんチェックのためにも定期的な胸部レントゲンや胸部CT検査が必要になってきます。
慢性閉塞性肺疾患(COPD、肺気腫、慢性気管支炎など)は世界の死亡原因の第4位であり、さらに患者数の増加が予想されます。治療として薬物療法、呼吸リハビリテーション、酸素療法、外科療法などが行われます。今回はこれらのうち在宅酸素療法(HOT, Home Oxygen Therapy)についてです。わが国ではHOTは約9万人で施行され、そのうちCOPDが40%を占めています。

在宅酸素療法(HOT)

在宅酸素療法とは

HOTは慢性の低酸素血症を伴う呼吸不全の患者さんに自宅で長期的に酸素吸入を行うもので、入院日数の減少、運動能力の改善が期待できます。酸素供給源として、酸素濃縮器が主に使用され、歩行時には酸素ボンベを使用します。これらからチューブ、鼻カニュラを通して酸素を吸入します。
低酸素血症が続くと、肺高血圧や心臓への負荷、脳の障害などが出現します。酸素療法はこれらの症状を改善することによって、生活の質を改善し、COPD患者の生命予後を延長します。
HOTでは酸素吸入をできるだけ長時間、少なくとも1日15時間以上、理想的には24時間することが大切です。安静時に酸素吸入をして、血液中の酸素濃度が保たれるよう酸素流量を決定します。
睡眠中は呼吸の乱れが起こりやすいため、低酸素血症となることがあります。夜間睡眠中の血中酸素飽和度をモニターして90%以上になるように酸素流量を決定します。
歩行、食事や入浴など日常生活で不可避な労作時に低酸素血症の悪化がみられます。6分間歩いた時にどの程度の低酸素血症が起こるかを血中酸素飽和度モニターから判断して、酸素流量を決定します。通常は安静時の2倍程度となります。
HOT治療中には酸素濃縮器からのチューブが届く範囲内での生活になりがちですが、運動能力の低下を防ぐためにも外出や旅行も勧められます。近所の外出には酸素ボンベを使用し、遠方の旅行では飛行機内での酸素吸入、ホテルなどでの酸素濃縮器の使用が可能です。
HOTでもう1つ大切なことは禁煙です。これによって、COPDの進行を抑え、火傷や火災の発生を予防します。HOTが必要な患者さんはほとんどが重症で、かぜなどをきっかけに呼吸状態が急に悪化することがよくあります。呼吸困難が強くなった時には自分で酸素流量を増やさないで、すぐに呼吸器科を受診しましょう。

重症のCOPD患者さんでは禁煙、包括的呼吸リハビリテーションなどの治療とともに、HOTを施行することで生活の質や、生命予後を改善することが可能です。詳しくは呼吸器科でお尋ねください。